2019年8月9日金曜日

恐怖! セミ男

この時期、最も恐ろしいもの。
それは、セミだ。

もっと正確に記すならば、死にかけのセミである。

死んでいるかと思いきや、ジジジッとテロを起こす。
恐怖しかない。
前にも書いたような気がするが、去年の自宅周辺は、本当にセミテロが少なく、穏やかな夏であった。
がッ!!!!!
今年ヤベー。
毎日一匹以上、外廊下で死んでいる。


そして今日も、仰向けのセミ。DEAD or ALIVE?

足が開いていれば、DEAD確定。
足が閉じていれば、ALIVE。
つまり、危険信号だ。

暗いのでよく見えない。
じわじわ、じりじりと近づいていったら、急にジジッ!と飛び上がり暴れまわった。

人生で初、死にかけのセミが飛び回るのを体験。
外廊下の壁にバチンバチン当たりながら、耳元、頭上、目の前を不規則に暴れ回る。

咄嗟に頭を下げ(顔に当たりたくないじゃん)ぶんぶん頭を振り、背中のリュックをぶるんぶるん振り回し、小さくなって前進したことで、この難を切り抜けることが出来た。

おっかねーよ!
なんなんだよ。
死んだら、なんかスーーッと、灰になってサラサラ消えてくれよ。
つか、こんな高層階までくんなよ、もっと下のほうにいい感じの木がいっぱいあるだろうが。

興奮おさまらぬまま帰宅。
玄関のカギを開けながら、違和感を覚える。
なにか、変。

家に入って靴を脱ごうとしたときに気がついた。

目がよく見えない

なんで?
恐怖で視力って下がるのかい?
なんなんだよ、と顔を触ったら眼鏡がない……。

あ。
頭をぶんぶん振ってたから、眼鏡飛ばしちゃったのかな?
それしか考えられないな。

でも、あの戦場には戻りたくないな。
そうだ、ウチの母は、虫に強い。
彼女にご登場願おう。

ワ「なんか、眼鏡を落としたっぽいんだけど、何も見えないから探すの手伝って」
母「なんで眼鏡落とすの?」
ワ「いや、よくわかんない」
母「なにそれ!?」
ワ「なんかわかんないけど、落としたっぽい」

我ながら、どうかしていたと思う。
普段ならもう少しちゃんと誤魔化せる。
誤魔化すことに自信はあるのだが、なんかもう、疲れ切ってしまったんだよね、セミとの戦いで。
灰になってしまっていたんだよ。

様子のおかしい娘を尻目に、眼鏡を見つけてきてくれました。
ありがとう、母。

この季節の外廊下は、セミとカナブンに襲われるから、生きづらい、つらい、しんどい。
早く冬になれ。



あんことバナナとキウイのサンドが、はちゃめちゃにおいしいんだけど、罪深い。
罪の味。